foreign_lg 版 (精华区)

发信人: supernerd (clair de lune), 信区: foreign_lg
标  题: かちかちやま
发信站: 听涛站 (2001年05月22日01:25:29 星期二), 站内信件

昔々、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。毎日毎日おじいさんが畑(
はたけ)で働いて、「一粒(いちつぶ)は千粒(センつぶ)になる。」と歌(うた)いながら
豆(まめ)を撒(ま)きました。
　毎日毎日たぬきが畑に来て、同じように「一粒は一粒。全部(ぜんぶ)食べるよ。」
と歌っていました。だからいつも、次(つぎ)の日、豆は一粒も残りませんでした。悪
いたぬきが全部食べてしまうのです。そのせいで、おじいさんとおばあさんは貧乏(び
んぼう)に暮らしていました。
　するとある日におじいさんが畑に来たら、また豆がなくなっていました。おじいさ
んは怒って、たぬきを捕まえることにしました。いつものように歌いながら、豆を撒
き始めました。
　やっと、たぬきが来て、いつもと同じようにおじいさんをからかいました。おじい
さんは素早(すばや)くたぬきを捕まえて縄(なわ)で縛(しば)りました。そして、たぬ
きを担(にな)いで家へ帰りました。
　「おばあさん、やっとあの悪いたぬきを捕まえた。今晩、美味(おい)しいたぬき汁
(じる)を作ってくれ。」と言って、おじいさんは畑に戻(もど)りました。
　おばあさんは粟餅(あわもち)を作り始めました。ずるいたぬきは「おばあさん、一
人で疲(つか)れるでしょう。手伝(てつだ)うから、放(はな)してくれませんか。」と
頼みました。そんなことをしたら、おじいさんに怒られるとおばあさんが思って迷(ま
よ)っていましたが、「まぁ、手伝ってもらおう。」と言って、縄を解(と)いてやりま
した。
　放されたたぬきは手伝うふりをして杵(きね)を取り、おばあさんをガツンと殴(なぐ
)って、殺(ころ)してしまいました。そして、悪いたぬきは山へ逃げました。
　おじいさんは家へ帰って、おばあさんが死んでいるのを見つけて、オイオイ泣きま
した。そのうち兎(うさぎ)が来て「おじいさん、どうして泣いているのですか。」と
聞くと、かわいそうなおじいさんがたぬきのことを話しました。
　「そうですか、じゃあ、わたしが仇討(あだうち)をしましょう。」と言って、兎は
山へ出掛けました。
　山で兎が薪(たきぎ)を拾っていると、たぬきが来ました。
　「うさぎどん、何をしているの。」とたぬきが尋ねるると、「今年の冬は特に寒い
そうだから薪を拾っておいた方がいいよ」とうさぎは答えました。たぬきも薪を拾っ
て、二人でたくさん薪を集めました。薪を背負(せお)って山を降(おり)る途中(とちゅ
う)で、うさぎが小声で「重(おも)たい、重たい。」と言うと、たぬきは二人の分を運
(はこ)びました。そして、後ろを歩いていたうさぎは、火打石(ひうちいし)をカチカ
チと打ちました。
　「カチカチという音は何だろう。」とたぬきが聞くと、「ここはカチカチ山だから
、泣いているカチカチ鳥の声だよ。」とうさぎは答えました。そしてうさぎはたぬき
が背負っている薪に火をつけ、薪はボウボウと燃え始めました。
　「うさぎどん、ボウボウという音は何だろう。」とたぬきが聞くと、「ここはボウ
ボウ山だから、泣いているボウボウ鳥の声だよ。」とうさぎは答えました。
　そのうち、たぬきの背中が熱くなって、「あち、あち。」と叫び声を出したすきに
、うさぎは逃げました。
　その次の日、うさぎは唐辛子(とうがらし)山へ行って唐辛子を採って来て唐辛子味
噌(みそ)を作りました。すると、たぬきが来て、「きのう、おかげでカチカチ山でた
いへんな火傷(やけど)をした。」と怒りました。うさぎは、何も知らない顔をして、
「カチカチ山のうさぎは、カチカチ山うさぎだ。唐辛子山のうさぎは、唐辛子山うさ
ぎだ。おれは関係(かんけい)がない。」と答えました。騙(だま)されやすいたぬきは
「なるほど。」と思ってうさぎが火傷の薬(くすり)を持っているかどうか尋ねねまし
た。
　「今、作った味噌はたいへん効(き)く薬だよ。」と言って、たぬきの背中(せなか)
にたっぷり唐辛子味噌を塗(ぬ)ってやりました。始めのうちは、何ともありませんで
したが、そのうち益々(ますます)火傷が痛(いた)くなって叫び声を上げました。その
すきに、うさぎはもう一度逃げてしまいました。
　その次の日、うさぎは杉山へでかけ、木を切って船を作っていました。そのうち、
火傷がひどく痛く、とても怒っていたたぬきが来て、「きのう、おかげで唐辛子山で
死にそうだった。」と言いました。
　うさぎは一度(いちど)もたぬきに会ったことがない顔をして、「唐辛子山のうさぎ
は、唐辛子やまうさぎだ。杉山のうさぎは、杉やまうさぎだ。おれは関係がない。」
と答えました。本当に騙されやすいたぬきは「なるほど。」と思って、うさぎがどう
して船を作っているのかを尋ねました。川で魚(さかな)を獲るためだと聞いて、魚が
好きなたぬきも船がほしくなり、二人とも船を作ることになりました。
　「おれは白だから、杉(すぎ)で白い船を作る。たぬきは黒だから、土(つち)で黒い
船を作ればいいよ。」とうさぎは言いました。
　二つの船が出来て、川に浮べると、真ん中についたところで水がしみこんで、たぬ
きの土船が崩(くず)れ始めました。たぬきは川に沈(しず)んで行きながら、「助けて
くれ！助けてくれ！」と頼みました。けれどもうさぎは「かわいそうなおばあさんの
ことを思い出せ。」と言って漕ぎ返りました。
　うさぎはおじいさんの家に行って、「たぬきは死んだよ。」と知らせましたが、お
じいさんは喜(よろこ)びませんでした。仇討ちをしてもおばあさんは帰ってこないと
思っていたのです。

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Pas a pas , on va loin.
※ 来源:·听涛站 tingtao.dhs.org·[FROM: 匿名天使的家]